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2011年3月24日 |
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放射線の人体への影響、及び放射線被曝に対する生体防御機能と核酸の働きについて |
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表題の件につきまして下記の通りまとめましたのでお知らせ致します。 |
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NPO法人KYG協会 |
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記 |
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1.放射線の人体への影響
【遺伝子を損傷する放射線】
高いレベルの放射線に被曝した場合の個体に対する影響については、種々の総説により報じられています。主な影響には、不妊やリンパ球数の減少、皮膚などの組織損傷、さらには遺伝子の直接的、及び間接的な損傷があります。放射線による遺伝子の直接的な損傷としては、1本鎖または2本鎖DNAを切断し、細胞死や細胞の突然変異を引き起こすことであり、間接的な損傷とは、体内の水分に対する放射線の作用により過剰な活性酸素が発生し、それらの作用により遺伝子の損傷が起こることを指します。
【健康に影響のない放射線量】
私達は日常生活の中で宇宙・大地・大気・食物など様々なものから絶えず放射線を受けて暮らしています。この自然界からの放射線を「自然放射線」といいます。(表1)今、1人が1年間に自然放射線を受けている量は、世界平均で2.4ミリシーベルトといわれています。(2.4ミリシーベルトは2400マイクロシーベルト)また、健康に影響の出ない年間の被爆線量は100ミリシーベルトを超えないことが目安になっています。従いまして、この度の原発事故に伴い連日報道されている放射線量は、現段階では健康への影響はないと考えてよいレベルです。皆様におかれましては、くれぐれも冷静な対応をお願い致します。
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表1 自然放射線のうちわけ |
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宇宙から |
0.39ミリシーベルト |
大地から |
0.48ミリシーベルト |
食物から |
0.29ミリシーベルト |
大気中のラドンなど |
1.26ミリシーベルト |
電気事業連合会HPより引用
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2.放射線被曝に対する生体防御機能と核酸の働き
日常的な自然放射線によるDNAの直接的、間接的損傷は、私たちの体に備わっている遺伝子修復機能や抗酸化機能が防御しています。そして、生体の持つこれらの機能を高め、放射線による健康被害を防御するためには核酸・核タンパク質が重要な働きをしていることが報告されています。
【核酸の抗酸化作用】
核酸・核たんぱく質は尿酸に代謝されますが、京都大学の松下博士らの研究や食品中の発がん性物質を調べる方法を開発したカリフォルニア大学のエイムズ博士らの研究によると生体内の物質の中で尿酸が最も抗酸化能が高いことや核酸成分はビタミンEなどより抗酸化作用が高いことを報告しています。また、遺伝子栄養学研究所が行ったビタミンE、C、A、カテキン、ポリフェノールなどの抗酸化の研究によっても核酸の抗酸化作用が一番優れていることが明らかにされています。
【核酸の放射線防御作用】
核酸の放射線照射に対する防御作用については、国内外で論文が発表されています。DNA摂取により腸管のバリア機能に必要なIgA生産量が増加すること、プリンヌクレオチドのIMP, AMP, GMP, cAMP 投与により放射線照射からの足の皮膚で放射線防御活性が見られる等の報告があります。
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【参考文献】 |
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小野 香、酒井 徹、山本 茂、小越章平、宇住晃治、松永政司:経口ヌクレオシド/ヌクレオチド+ヌクレオプロタミン混合物サプリメントによる放射線照射マウスの腸侵襲に及ぼす影響.J・JSMUFF(機能性食品と薬理栄養).4(4):231-237,2007 |
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Joseph B.Weissberg,James J.Fischer:Effect of purin nucleosides and nucleotides
on the in vivo radiation response of normal tissue in the rat.Int J Radiat
Oncol Biol Phys.7(3):365-369,1981 |
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SETSURO MATSUSHITA,FUMIO IBUKI AND AKIJI AOKI:Chemical Reactivity of the
Nucleic Acid Bases.I.Antioxidative Ability of the Nucleic Acids and Their
Related Substances on the Oxidation of Unsaturated Fatty Acids.Archives
of biochemistry and biophysics.102:446-451,1963 |
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